薬は指示どおりに服用してこそ効果を現す

大事なのは血中濃度

 血液に入った薬が目的の場所(作用部位)に運ばれて効果を示すには、作用部位で濃度が一定に保たれる必要があります。濃度の目安となるのが、薬の血中濃度です。

 薬の血中濃度が一定以上になると、薬が効き始め、一定濃度に保たれている間、効果が持続します。薬の吸収が終わるころに濃度がもっとも高くなり、その後、一部は肝臓で代謝され、血中濃度は低下します。

 効果を持続させるには、薬を補充し、血中濃度を保つ必要があります。薬の服用量と服用時間が決まっているのは、このためです。指示された量と時間を守ることで、効果が現れ、持続させることができます。

 服用量が決められた量より多いと、中毒症状を起こすことがあります。自己判断で量を増やしたり、服用間隔を短くしたりすることはたいへん危険です。

薬の形による効き方と使い方

 薬には内服薬外用薬があり、効率よく、安全に効果が発揮できるよう工夫されています。いろいろな形の薬があるのはこのためで、薬の形を剤形とよびます。

 日から飲む内服薬で一般的なのは錠剤カプセル剤で、成分を安定化させたり、いやな味やにおいを隠したりして、飲みやすくしています。また、効果の持続時間や作用部位をコントロールすることもできます。

 いずれも、原則としてコップー杯の水かぬるま湯で飲みます。噛み砕いたり、中身を出して飲むことはやめましょう。ただし、特別な剤形にチュアブル錠(噛み砕いて服用する)、舌下錠(舌の下側に入れる)や卜ローチ錠(口中でなめて溶かす)、水
なしで飲める口腔内崩壊錠があります。

 外用薬は、皮膚や粘膜などに使う薬です。皮膚に直接塗って使うものに軟膏クリームがあり、おもに皮膚の病気の治療に使用します。筋肉痛や関節痛、炎症を鎮めるためのものも多くあります。

 皮膚に貼って使う貼付剤(パップ剤)には打撲や捻挫に使う冷湿布や温湿布があります。薬を局所から吸収させ、全身に効果が現れるように工夫した貼付剤もあり、痛み止め、狭心症や喘息の治療薬、女性ホルモン剤などがあります。禁煙補助薬も比較的新しい貼付剤のひとつです。

 局所から吸収させる剤形には、座薬吸入薬点眼薬(目薬)点鼻薬などがあります。うがい薬も外用薬のひとつです。外用薬は吸収経路の入り国が内服薬と違うだけで、用法、用量を守って使います。

参考資料「家庭の医学」